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コンタクトレンズ使用による目の屈折異常と視力矯正

目の屈折異常と視力矯正

近視とは?

屈折異常のうち、網膜より前に像ができてしまって、ピントがぼける状態をいいます。たいていの場合は、凹レンズ、すなわちめがねによって矯正すれば、正常視力まで出すことができ、学童期におこってくる、いわゆる学校近視は大部分がこれです。こうしたものを単純近視と呼びます。原因としては、近業[手もとをみつめながらなされる仕事]をつづけることで、環境への順応の結果おこってくるとされていますが、まだよくわかっていません。単に環境の問題かといえば、そうではなさそうで、やはり本人の体質および遺伝的素因も関係があると考えられています。一方、めがねを使用しても、正常な視力や視機能を得られない強い近視もあります。これは、目の大きさ[眼軸長]が大きくなりすぎてしまうことによっておこる近視で、屈折異常というより、病気としてとらえなければならないものです。こうしたものを病的近視と呼んでいます。また、偽近視と呼ばれる状態があります。これは毛様体筋の緊張状態がまだ固定しておらず、目薬などで回復可能の状態のことで、以前は仮性近視といわれていました。【治療】基本的にはめがねやコンタクトレンズを装用して、視力を出すようにします。これらの使用にともなう多少の不自由さはありますが、いたずらに、めがねをかける時期をのばすのは、眼精疲労のもとになるので感心できません。偽近視については、目薬や飲み薬を使用することがあります。 しかし、3か月ぐらいの薬物療法で効果がみられないときは、めがねを装用することになります。家庭での注意としては、学習時や読書時の姿勢を正しくすること、採光および照明に注意すること、そして目の疲労を防止することがあげられます。とくに近業をつづけるときは、1時間ごとに目を休めるなど、目への負担を軽くしてやることが大切です。パソコン、テレビゲーム、液晶画面による長時間の作業も同様で、目を休憩させる時間を意識的にとるようにします。病的近視では、めがねによる矯正視力が良好でない場合は、コンタクトレンズでよい視力が得られることがあります。また、視機能障害としておこってきた状態、たとえば出血、網脈絡膜萎縮などの眼底変化などは、それぞれ治療が必要となります。

【遠視とは?】

光が網膜に像を結ばず、網膜より後方にピントが合ってしまう状態で、凸レンズで矯正します。近視と異なり、近見時も像はぼけているため、強い遠視が子どもにあると、視力の発達が不十分になり、弱視[どんな矯正をしても、視力が十分でない状態]や斜視になってしまうことがあります。めがねをかければ良好な矯正視力が得られるものは単純遠視といい、目のほかの病気による遠視を病的遠視といいます。治療屈折異常の度にみあっためがねをかけることになります。小さな子どもの場合は、めがねをかけるだけではなく、視機能の正常な発達をさせるための訓練が必要なこともあります。

【乱視とは?】

光の入ってくる角度により、屈折異常の程度が異なる場合をいいます。乱視の場合は一点で像を結ぶことがないため、ものがにじんでみえることになります。遠視性と近視性、その混ざったものがあります。また角膜のけがや病気のために、角膜表面の凹凸不正がひどいことからおこる乱視[不正乱視]もあります。治療めがねで矯正するのが原則ですが、それでもよい矯正視力が得られないときは、コンタクトレンズを用います。とくに強い乱視と不正乱視の場合に有効です。乱視用のコンタクトレンズはこちら